インスピレーションの重視

 最近、英語の学習法に関する書物はたくさん出版されている。

 それらは、英語をマスターするためには、英文を音読するのが一番の方法だと唱えるものがあれば、まずリスニング力を強化して、そして耳から入る音声からどんどん単語や表現を学び記憶していくのが最も効果的だと書いてあるものもある。

 また、最善の学習法は、基礎的な単語・熟語と文法の知識を徹底的に身につけた後、英語で書かれた文章を読んで読んで読みまくることだと主張するものもある。

 これらの見解は、どれも間違っていないと思う。

 どのような方法でも、その本を書いた人にとっては本当に最善であったに違いないからである。

 こういう本を出版できる人達は、かなりの成果をそれぞれの方法で収めることができたはずだから、価値のあるすばらしいアドバイスとして、数多い選択肢の中から、心の底から共鳴できるようなもの、そして楽しくやっていけそうなものを選んで試していけばいいのである。


 英語の学習法の選択に際して、最も重要視するべきものは、自分自身のインスピレーションだ。

 まず、自分の感性が、楽しくやれそうだ、と感じるものを選択し(または自分なりに考えて工夫し)、そのやり方でもって、ある程度の期間(時間)学習を続けてみる。

 そして実際に楽しくできるやり方を続けていけばいいわけだ。

 逆に、実際にやってみて、楽しくできないやり方は、自分に合わないものとしてやめていくのである。

 「○○大学の○○教授が開発した科学的英語学習法」とか、「○○万人以上の人が効果を認める学習法」といった広告文句に心が動かされて、そのやり方を試してみること自体は、決して悪いことではないが、自分のインスピレーションよりも、オーソリティー(権威)や統計結果や人の意見などを重視するのは本末転倒である。

 大部分の人にフィットする外国語学習法が、自分にだけは合わない、ということも十分ありうるし、逆に、世界中の全ての人にそぐわないやり方も、自分だけにはベストということもありうる。

 だから、自分自身の感性というものを一番信頼するべきで、どんな理由があろうとも、自分が楽しくない、と感じている学習法を続けていく必要はない。

 一人一人は皆、非常に個性的な存在なのである。

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英語の学習法・概説(目次)